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ディンギーノッてる?(KAZI連載)

『勝負服』

March,2006

 text by Koji Ida

 

 

「ヨットパーカ」 という言葉がある。

 

国語辞典を引けば、“ヨット用のフード付きジャケット”ということらしい。

 

しかしながら、巷で呼ばれるヨットパーカというものは、ボーダー柄なんかの小洒落たマリン風ウエア、と僕は認識している。

 

そんな服を着て、ディンギーヨットに乗っている人を見たことがない。

 

 

こんなことをふと考えたとき、「じゃあ、ディンギーに乗るときの格好って、どうなの?」という疑問が湧いてきた。

 

 

ラグビーをする人。

ジョギングをする人。

野球をする人。

 

 

他の競技スポーツには、見て、それと分かる服装がある。

 

同じヨットでも、経済力のあるキールボートチームなら、お揃いのオイルスキンで格好よく着こなしている。

 

でも、ディンギーをやっている人たちって、どうなんだろう。

 

そのスポーツをする際の、練習のときの服装、試合のときの服装、そのスポーツをする場所まで行くときの服装。

 

ほとんどのディンギーセーラーは、練習でも試合でも、同じものを着ているんじゃないだろうか。

 

何かスポーツを始めるとき、「あれ、格好いいな」というのが、結構な動機になっているはずである。

 

そのスポーツをやっている人を見て、その姿を見て、「格好いいな」と思わせなければ、この競技に興味を持ってもらえない。

 

僕がヨットを始めた頃は、ドライスーツも決して格好いいとは言えないものだった。ウエットスーツも同じである。

 

でも今はどうだろう。

 

ドライスーツも、ウエットスーツも、スプレージャケットやラッシュガード、ライフジャケットまでも、デザイン性に富んだものがたくさん市場に出回っている。

 

昔みたいにセーターなんかを着てディンギーに乗る人はもういない。

 

 

 

 

という訳で、全国の高校や大学のヨット部諸君は、そろそろ始めないといけない。

 

陸の上のものだけでなく、海上でのユニフォーム統一を。

 

 

ライフジャケットだけでなく、その他のウエアについてもチームで揃えることを検討してもらいたい。

 

数がまとまれば、購入のときの値引き交渉もやりやすいだろう。

 

練習のときはボロボロでも構わない。

 

でも皆の晴れ舞台、レースの本番くらいはカッコイイものを着て欲しい。

 

どうせ高いお金を出して買うのであれば、みんなで揃っていた方がカッコイイ。

 

そして、その姿や写真を見せることが一番の新人勧誘になるはずだ。

 

 

 

 

ヨット関係のアパレルメーカの人たちも、できればそういった売り込み方をしてもらいたい。

 

ジャケットやブーツを単品として売るだけでなく、ユニフォームとしてのコーディネートをトータルで提案されてはどうだろう。

 

高校ヨット部ならばインターハイなどの夏場のレースを中心に、大学ヨット部ならばインカレの秋に合わせてプランを組んでもらう。

 

小さい市場なので販売効果はたいして出ないのかもしれない。

 

だが、セーリング業界で食べている人たちが、この業界を盛り上げることを工夫しなければ、一体誰がするのだろう。

 

マーケットに合わせた商品だけでなく、マーケットに刺激を与える企画をどんどん打ち出して欲しい。

 

 

 

そんなことをずっと前から考えていたので、僕たちペアは数年前からレース用のユニフォームを設けている。

 

練習とレースのときで着るものを区別して、レース用のウエアは練習では着ないようにしている。

 

そして、帽子やラッシュガードで気に入ったものを見つけたときは、相棒のものと合わせて2つ買う習慣が身に付いた。

 

そして相棒は、一円も払うそぶりを見せず、「ありがとう、オーナー!」という口癖を身に付けた。

 

 

最近、出費がかさんで困っている。

 

 

 

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