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ディンギーノッてる?(KAZI連載)
『勝手な五輪改革提案(前編)』 April,2007 text by Koji Ida
「なんでオリンピック種目じゃないの?」
先日、新しい顧客との食事の席でのこと。 自己紹介の延長で、僕が乗っているスナイプ級やJ24の説明をしたときに、こんな質問が飛んできた。
僕も理由はよく知らないので、「それにはいろんな事情や歴史があるみたいで・・・」と濁した表現で答えると、「分かりにくいから、ひとつにすればいいのにね」と返される。
その言葉に、そうなんです、そのとおりなんですよ、と僕のココロが反応した。
北京五輪も来年に迫り、代表争いもヒートアップしている。厳しい選考を勝ち抜いて出場される選手には、ぜひ今回もメダルを獲得して、日本を大いに盛り上げてもらいたい。
しかしながら五輪のセーリング競技って、このままでいいのだろうか、とヨット界の底辺にいる僕さえも心配してしまう。
ラグビーもゴルフも五輪種目ではないのに、セーリングはいつまでオリンピックに採用してもらえるのだろう。
セーリング出身であるロジェIOC会長の任期が終わったあとでも、採用継続が保証されるのだろうか。
というわけで、この場を借りて勝手な五輪改革案を述べさせてもらうことにした。
現在の五輪セーリング種目については、各クラス協会が立候補して、コンペの結果によって決まっている。
主体は各クラス協会なのだ。
どの協会も、自分のクラスが繁栄するために五輪で採用してもらいたいのは当然のこと。
そんな皆の意見を聞いていたら、採用艇種や選手数は増えていくばっかりで、五輪のスリム化を計画するIOCの意に反してしまう。
確かにセーリング競技にはいろんな魅力がある。 キールボート、ディンギー、ウィンドサーフィン、スキフ、カタマラン、フリートレース、マッチレース、ツーマンボート、シングルハンド。
だから、その魅力をすべて表現しようとすると多くの艇種が必要となる。
でも、全部なんて欲張りだ。
野球だって外されるのだから、セーリングだって我侭は言えない。
しかしながら、外される側が黙っていられないのも良く分かる。
だったら、全部外してしまえばいいのではないか。
既存のクラス協会で椅子取りゲームをするのではなく、ISAFが主体となって、オリンピック用の艇種を新しく開発するのだ。
もともとセーリング競技って、世の中に沢山の艇種があって分かりにくい。
僕から見てもそうなのだから、素人さんから見れば、もっともっと分かりにくい。
聞くところによると、ISAFの収入の殆どがオリンピック関係のものらしい。だったら、ISAFが五輪艇種をつくればいいじゃないか、と無責任に提案する。
今あるものからオリンピックに合うものを選ぶのではなく、オリンピックに合うものを今から作るのだ。
ウィンドサーフィンは置いといて、まずはヨットを考えてみる。
ハルは3タイプ作る。一人乗りディンギー、二人乗りディンギー、ハイパフォーマンス・スキフ、の3つだ。
これらに男子用と女子用のリグを設定して6種目。
女子用スキフについては、リグは男子と同じにして乗員数を増やしてもいいかもしれない。レーザー、29er、49erをベースにしてもいい。
3タイプのハルは、選手の体重にあわせて、ウィング等でビーム長を調整し、バラストで重量補正する。スキージャンプの板の長さについてのルールと一緒だ。これで、どんな体格の選手でもある程度イーブンに競い合うことができる。
二人乗り種目のトラピーズ有無はどっちでもいい。スナイプ出身の僕としては、ハイクアウトの苦痛の表情を五輪で映像化して欲しいのだが。
すごく難しいことを簡単に述べてしまったが、まあ取りあえずはこれでウィンドサーフィンの男女とあわせて8種目。北京で予定されている11種目から3つ削減したことになる。
でも、これでは単に種目を減らしただけ、五輪に生き残るために妥協しただけになってしまう。
という訳で、本当の改革案は次号へと続くのである。 ■
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