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ディンギーノッてる?(KAZI連載)
『 勝手な競技人口増加及び競技力向上計画(前編) 』 December, 2008 text by Koji Ida
先日、日本セーリング連盟(JSAF)の発行誌「J−SAILING」を読んでいたら、JSAF会員数が減少傾向にあること、それゆえに連盟収入の維持のため、一部の会員登録費を値上げされることが記載されていた。
競技人口が減っていることも残念だが、お小遣いが残り少ない僕にとっては、会費値上がりはもっと残念。
という訳で、昔から考えていたことや、この原稿を書きながら思いついたことなど、競技人口増加と、それに併せて競技力向上のために勝手な提案をしてみたい。
「セーリング競技は日本ではマイナーだから競技人口が少ないけど、欧米では違うんですよ」
ひと昔前までの僕は(欧米のヨット事情に詳しいわけでもないのに)職場の同僚たちとの呑み会の席で、そんな話をしていた。
確かに、世界で最も普及しているレーザークラスについて昨年度の国別会員数をみると、アメリカ[2272名]、イギリス[1608名]、ドイツ[1186名]に対して日本は[557名]と大きな差がある。しかしながら一部の種目については、日本の競技人口が世界で最も多いのだ。
たとえば、僕がレース活動をしている国際スナイプ級。アメリカ、南米諸国、ヨーロッパ等で広く普及しており、設計が1931年と古いデザインのディンギーでありながら、オリンピック非採用種目としては世界で最も競技人口の多いセンターボーダーのひとつに挙げられる。
日本でも、現在はインカレや実業団選手権などに採用されているが、過去にはインターハイや国体でも正式種目となっていたこともあり、このクラスを通じてヨットレースを学んだセーラーは少なくない。
この度、国際スナイプ協会(SCIRA)が発表した昨年度における加盟各国の登録会員数を見ると、2位の米国[601名]に対して日本が[1062名]で1位となっており、世界の中でもダントツの競技人口なのだ。
SCIRAが会員登録制度を設けたのは数年前のこと。何ごとも真面目な日本では、スナイプ級のクラスルールを使用するイベントの殆どでクラス協会会員であることが義務付けられており、その管理が徹底されている。
しかしながら、諸外国(とくに南米など)では、日本ほどキッチリと登録管理がなされているとは思えない。そんな国民気質の違いも会員数の差に影響しているとは思うが、それを差し引いても、日本が最もスナイプ人口の多い国となるだろう。
もうひとつ、オリンピック採用種目である国際470級を見てみると、国際セーリング連盟(ISAF)ホームページに掲載されているクラス別の年間報告では、登録艇数1位が日本の400艇で、2位がドイツ313艇となっている。
このように、日本でインカレなどの階層別種目に採用されているワンデザインクラスにおいては、欧米諸国と同等もしくはそれ以上の競技人口がいることになる。
確かに最近、日本人選手のオリンピック470級男女での活躍やスナイプ世界選手権での好成績は、国内での競技者が多く、競争の底辺が大きいことが要因のひとつだろう。しかしながら、競技人口比だけで競技力を推測するならば、日本選手の結果はまだまだ物足りないものだ。
競争ピラミッドの面積は最も大きく形成されているのに、その頂点の高さはそれほどでもないように感じてしまう。その原因が何なのか僕なりに考えてみたのだが、―――――――――。
長くなったので、続きは次号にて。 ■
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