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ディンギーノッてる?(KAZI連載)
『 勝手な競技人口増加及び競技力向上計画(中編) 』 May, 2009 text by Koji Ida
前号で述べたように、スナイプや470級など、日本で階層別選手権に採用されているワンデザインクラスについて、日本の競技人口は欧米諸国と同等もしくはそれ以上のものを有している。
しかしながら、競技人口比だけで競技力を推測するならば、日本選手の成績は、まだまだ物足りない結果を言えるだろう。
その原因が何なのか。 僕なりに考えてみたのだが、競技人口を形成する選手たちの内訳に理由があるのかもしれない。
競技者がJSAFやクラス協会に会員登録する動機は、「会員登録」が目標とするイベントの参加条件となっているからだ。逆にいえば、毎日ヨットに乗っていても、レースに出場しないのであれば、会員登録する必要はない。
日本の場合、会員登録費を負担してまで出場したいイベントとは、インカレや高校選手権など、階層別の大会が中心となるだろう。それらの選手がヨット部を卒業し、レースに参加しなくなれば、会員登録をする動機がなくなってしまう。
いくら競技人口が多いといっても、その多くは3〜4年の短期会員が大部分である。それに比べ諸外国では、学校ヨット部ではなく、クラブチーム単位で活動するため、ジュニア世代から始めて10年以上競技を継続する選手数が、日本より断然多いはずなのだ。
そう考えると、ひとりのセーラーがより長い期間レース活動を継続させるような施策が、JSAF会員数の増加と、日本選手の競技力向上に繋がると考える。違うか。
というわけで、勝手な計画 その1。
国体の成年男子種目を、470級とスナイプ級の隔年交替で開催する。
スナイプ級が国体種目から外れて10年以上が経過した。正式には採用から外れたのではなく、開催県が成年男子について470かスナイプを選択できることになっており、ずっと470が選択されている、ということらしい。間違っていたらゴメンナサイ。
僕自身が乗っているからってスナイプを擁護するのではないし、僕がスナイプで国体に出場したい訳でもない。
競技者の年齢層が若い470級では、大学ヨット部を卒業した後もレース活動を継続する選手はスナイプほど多くない。バブル経済崩壊後や現在の世界同時不況の煽りで、多くの実業団チームが廃部や活動停止になり、その傾向はより強くなっている。
国体に出場する各都道府県の代表は、五輪を目指す一部のトップ選手と、現役の大学ヨット部員で大部分を占めているのではないだろうか。
それらの選手たちは、国体がなくても、インカレや全日本選手権に出場するために、勝手にJSAF会員になるだろう。そう考えると、国体は会員増加のためにあまり役立っていないということになる。
それを“470とスナイプを交替で開催する”と決めたら、どうだろうか。
「おっ、今年は国体成年男子がスナイプだから、予選だけでも出てみようじゃないか」
と、県連艇庫の奥に眠っているスナイプを掘り起こして、せっせと出場準備を始める熟年セーラーたちが出てくるのは間違いない。
いままで出場希望選手が少なくて、県連関係者の話し合いだけで代表選手を決めていたところも、予選レースをしなければならなくなる。
いままで470の選手がいなくて辞退していた都道府県も、いくつかは出場できるようになる。
毎年スナイプにして欲しいなんて思わない。社会人になってから、毎年国体なんかに出ていたら、勤務先の職場に自分の机がなくなってしまうだろう。2年に一度くらいが丁度いいのだ。
えっと、またまた長くなったので、次号に続きます。 ■
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