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ディンギーノッてる?(KAZI連載)
『 セーリング部 』 April, 2010 text by Koji Ida
三月末に和歌山で開催された2010年度JSAFジュニア・ユース日本代表選考レース。その大会の中で、スナイプ級のジュニア選手権も併催されることになりました。ですので、スナイプ協会のスタッフで一番近所(西宮)の僕は、「少しでもお役に立つのなら」と思い、運営のお手伝いをさせていただきました。
レース会場となった和歌山ナショナルトレーニングセンターに到着すると、運営やコーチで集まっているメンバーにびっくり。だって、雑誌やインターネットで見たことのあるオリンピック・セーラーが沢山いるんですもの。日頃の僕は五輪やユースワールドの種目とは無縁なので、ちょっと嬉しくてドキドキです。年度末の忙しい時期にムリヤリ会社を休んで、お手伝いに来た甲斐がありました。
ところで今回のレース運営なのですが、僕はB海面(スナイプ、RS:X)の上マーク担当として、朝から夕方までマークを上げたり降ろしたり。それを×3日間。自分でセーリングするくらい、とってもいいトレーニングになりました(お陰で月曜日はグッタリです)。
ずっとマークボートを指揮ってくれたのは、RS:Xナショナルチームコーチの萩原正大さん。僕にとってウィンドサーフィンは、興味があっても、あまりよく知らない種目です。
「ディンギーってこうなんですけど、ウィンドはどうなんですか?」
折角の機会なので、そんなふうに三日間ずっと質問を繰り返しました。とってもウザイ僕を爽やかに応対してくださった萩原さん、本当にありがとうございました。
そんな萩原コーチとのオシャベリを楽しんでいる僕らの目の前で、スナイプ級とウィンドサーフィンの選手たちが同じマークを回航していく。その景色を眺めていると、「なんで同じコースを周っているのに、ヨット部とウィンドサーフィン部って、違うクラブでやっているんでしょうね?」と、不思議に感じてしまいました。
短距離走と走り幅跳びの選手は同じ陸上部。 バタフライと背泳ぎの選手は同じ水泳部。
だったら、ヨットとウィンドサーフィンは同じ「セーリング部」じゃいけないのだろうか?
ヨットが昔からあって、ウィンドが新しくできた競技だから仕方がないのですが、いまではオリンピックの同じ競技として採用されています。国体でもそう。この大会のように、このまま同じ場所で強化や普及を進めるのであれば、現場もある程度は一緒になるべきではないか。大学のウィンドサーフィン部で競技を始めた萩原コーチも「高校には殆どウィンド部がないので、ユース世代の強化や普及って難しいんです」とのこと。「じゃあ、ヨット部でウィンドやったらいいじゃないですか!おんなじセーリング競技なんだし!」「そうですよね!セーリング部をつくりましょうか!」。和歌山沖の小さなボートの上で、ワイワイと盛り上がる。
もしも「セーリング部」をつくって、ヨットもウィンドも同じクラブでやるとしたら。考えるだけでワクワクする。
インターネットで調べてみると、東京の大島海洋国際高校が日本で唯一の「セーリング部」みたい(その他にもあったら、すみません)。ヨット関係者の中には、若い選手がウィンドに移って、ヨット人口が減るんじゃないか、と反対する人もいるでしょう。
現実的には、いろんな障害や弊害があって難しいのかもしれません。でも思い切ってやってみたら、何か面白い化学反応が起こるような予感がするんです。
どうでしょう。まだこの提案は時期尚早すぎますかね。ただ、セーリング競技をするのは、やっぱり「セーリング部」だと思うのです。「今日は風が強すぎてヨットは危険だから、全員ウィンドでプレーニングを練習しようか」なんて感じのトレーニング。とても素敵じゃないですか。 ■
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