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ディンギーノッてる?(KAZI連載)
『生涯帆走計画』 January, 2011 text by Koji Ida
以前にご紹介しましたが、最近、古いレーザーを近所のヨットハーバーに置いて、西宮の海で遊んでおります。
年末に寒さが厳しくなってからは、乗艇回数がナカナカ増えないのですが、家から自転車で5分のところに、いつでも自由に乗れるフネがあるというのは、なんだかとても嬉しい気分。
「今週末はいい風が吹くだろうか」 「風がなかったら、どこを整備しよう」
そんなことを考えながら、ウキウキして平日の仮の姿(サラリーマン)を過ごすのです。
ただ、やはりレーザー級はとても体力と技術が必要な種目。 ハイクアウトは当然のこと、タックやジャイブの動作、風の変化に合わせてヒールバランスを取るだけでも、自分ひとりで身体を使って対応しなければいけません。
いままでツーマン・ディンギーで、どれほどパートナーに依存していたのかを痛感させられました。あまりの自分のヘタッピーぶりに、反省しまくる今日この頃なのです。
高校でヨットを始めてから、ずっとツーマン・ディンギーに乗ってきました。普通ならば、この歳までセーリングを続けていれば、次はあまり体力を使わない艇種にシフトしていくのでしょうが、なぜかボクは、より体力を使うボートを選んでしまいました。
まあ、その理由は簡単です。 道具にかけるお金が無いから。 庶民がセーリング競技を続けようと思えば、ハイクアウトの苦痛から逃れることはできないのです。 (全国の庶民セーラーの皆さん、嘘です、ごめんなさい)
でも考えてみると、いま日本のディンギー界で活躍している若い選手たちは、小さな頃からジュニアヨットクラブでOP級などのシングルハンドを経験して、そこで基礎を叩き込まれたセーラーばかり。
高校からFJ級でヨットを始めたボクなんかは、その基本習得をすっとばして、いままで競技を続けてきたことになります。だったらこれを機会に、いま38歳でシングルハンドを学んで、しっかり基本を身につけるのもいいのかもしれない。そんなふうに思えてきました。
16歳でヨットを始めて、今年でヨット暦22年。 ボクの目標は60歳まで現役セーラーなので、やっと今が折り返し地点です。これから今までと同じ22年間をセーリングに捧げるとすると、いまのボクは帆走生活のスタートラインに立っている、と言っても過言ではありません。伸びしろは、かなり少ないですけど。
いまから45歳くらいまでは、レーザー級に乗りながら、セーリングの基本を身につける。そんな父親を見ながら育った娘たちが、中学校へ通う頃になってヨットに興味を持ち始める。 そうなったらフネをスナイプ級に乗り換えて、親子で一緒に乗って、ローカルレースに出ちゃったりする。
娘たちが学校を卒業して独立するのは、ボクが55歳くらいのとき。その頃にはハイクアウトもキツイので、フネをアクアミューズのようなセーリングカヌーに乗り換える。週末は奥さんと二人して、カートップでいろんな湖へ遠征し、フラットウォーターを満喫する。そして湖岸でキャンプしながら、60歳の誕生日を迎える。
ああ、なんて素晴らしいボクの生涯帆走計画。 そんなことを夢想して、いま5歳の長女に軽く投げてみる。
(僕) 「いつか一緒にヨット乗ろっか?」 (長女)「わたし、ヨットよりもモーターボートがいい」
えっと、申し訳ございません。 お父さんの生涯計画では、モーターボートを買えるほどには、お金が貯まらないんだよ。 ■
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