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アラフォー帆走生活(KAZI連載)

 

ケーションのススメ

 June, 2013

 text by Koji Ida

 

 

タクシゴトで恐縮ですが、いまハマッております。

何にハマッているかと申しますと、自分のセーリング・シーンの動画撮影でございます。

 

昨年の秋のある日、立ち寄った家電量販店のビデオカメラコーナーで出会ってしまいました。アクションスポーツ用のフルハイビジョン防水カメラ。テレビのバラエティー番組などで、芸能人がバンジージャンプや絶叫マシンに乗るとき、ヘルメットに付けているアレです。

 

家電量販店のそのコーナーには、デモンストレーションの動画が流されていて、カメラを飛行機の羽に付けてアクロバット飛行したり、サーフボードに付けて波のトンネルをくぐったり。とっても刺激的な映像が目に飛び込んできます。わおっ!これってスゴくないですか。このカメラで、もしも自分がヨットに乗っているところを撮影したら一体どんなふうになるんだろう。そんな好奇心がワクワクと湧いてくるのです。

 

しかし待て待て。カメラは基本セットだけで三万円もするし、僕はもう四十歳のオジサンだし。いまさら、こんなカメラを買ってどうするんだい。もう少し大人になれよ、オトナに。僕の中の人格のひとつ「理性さん」が芽生えたばかりのワクワク気分を冷静に鎮めます。

 

いやいや、なにを弱気なことを言っているんだ。いま買わなきゃどうするの? 体力がなくなってからじゃ遅いんだよ。もうひとつの人格「好奇心くん」が反論します。

 

悩む間もなく、好奇心くんの圧勝。

僕の場合、いつも理性くんは負けてばっかり。

 

というわけで、僕の海上ロケーション生活がはじまりました。週末、レーザー級にカメラをセットして、いろんなアングルから撮影します。平日の間は、「今週末はどの角度から撮ろうか?」と頭の中がぐるんぐるん。撮影が終わってからは、自宅に戻り撮った映像をパソコンでチェックして、徹夜モードで編集し、動画投稿サイトにアップロード。誰も観てくれませんけどね。でも、完成した動画には大満足(自己満足)なのです。いやー、カメラ買って良かった良かった。十分に元が取れましたよ。

 

ただ、この撮影がいつも上手くいくわけではありません。すごくいい風が吹いて、とってもグッドな画が撮れたと思っていても、あとで観ると防水ケースの中が曇っていたり、レンズにかかったしぶきの塩が乾いたりして、肝心のところが映っていないことが多いのです。これが超くやしい。その都度、対策を考えて工夫するのですが、いまだに「これで完璧だ!」というロケはありません。なかなか奥が深いのですな、海上撮影って。

 

でも、この動画撮影がセーリングスキルの向上にも役立つことを発見しました。自分のセーリングシーンと、動画投稿サイトにアップされているオリンピック選手と比べると、ハイクアウトのフォームやタッキングの動作などで、いろんな違いが見えてきます。自分の練習風景を自分で撮って、世界のトップセーラーと比較する。常に練習を見てくれるコーチのいない選手にとっては、かなり有効なトレーニング方法になると思います。撮影した動画を投稿サイトにアップすれば、スマートフォンで何時でも何処でも自分のセーリングを確認して、イメージトレーニングができるわけです。まあ僕は「これ以上は無理」って妥協するだけですけど。

 

そういったふうに、いろんな目的にこのカメラは使えると思うので、皆さんにも海上ロケーションをお薦めいたします。僕ごときに薦められなくても、今このカメラの購入を悩んでいる人もいるはず。でもね、それって、いつやるんですか? 今でしょ。

 

 

 

 

 

 

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