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アラフォー帆走生活(KAZI連載)
『 自慢話ノススメ 』 January,2016 text by Koji Ida
テレビで情報番組を観ていたら、とあるソーシャルネットワーク(SNS)を毎日利用している人たちを集め、それを続ける人と中止する人に分けて生活満足度の比較調査を行ったところ、中止したグループのほうがより幸福を感じる傾向となった・・・、という研究結果を取り上げていた。
ふーん、そうなのですね。 どうやら人間は他人と自分の所有物を比較してしまう習性があるらしい。SNSで投稿者は良いニュースばかりを発信する傾向があり、それを連続で受け取る利用者は現状の自分と比較してしまい、他人を羨んでストレスが蓄積されるのではないか。そんなふうに研究グループは考察している。
なんだか解かる気がします。いまだに僕はスマートフォンを持たないオールドボーイ。なので、今回の研究対象となったSNSは利用していないのだが、インターネットでヨット関係のニュースを見ているだけで、とってもジェラシーを感じてしまうのだ。
仕事や家の用事で忙しい僕らアラフォー世代。 ただでさえセーリングに接する時間は作りづらい。次は一体いつ海へ出られるのだろう。もしもその時間が得られても、その日にちゃんと良い風が吹いてくれるのかしら。
そんなフラストレーションが溜まる日々を過ごしている中、オリンピックや世界大会を目指す若いセーラーたちの活躍を紹介する記事や、フォイラーモスや49erの過激な映像がインターネットから飛び込んでくる。
それを観て、「いいなぁ、こいつら。それに比べてオイラは何をやっているんだろう」と、やるせない気持ちに支配される。そんなふうに感じた経験を持つのは、僕だけではないだろう。
でもですね、そういったニュースが届かなくなると、それはそれで寂しく思うはずなのだ。我らがマイナーなセーリング競技。テレビや新聞などの一般メディアに登場することはまずないので、SNSなどソーシャルメディアが唯一の情報伝達手段と言えるだろう。受け取る側にストレスを与えるからと、情報発信を控えるのはナンセンス。それを見て他人と比較し、自分の現状に拗ねて悲観しているほうが悪いのだ。
そういう僕も、数年前からウェブ日記(ブログ)なるものを細々と継続している。これこそ自慢話の発信だ。投稿する内容は年を追うごとにヨット以外の話題が多くを占めるようになってきたが、それでも最近は福岡へ引っ越してきたことで、新たなセーリングライフを紹介する記事が増えてきた。こんなチャランポランな僕を優しく迎えてくださった博多セーラーの皆さんと、ここの素晴らしいゲレンデのお陰なのだ。(←えっと、これも自慢話っぽいでしょ)
というわけで皆さん、セーリングにまつわる自慢話をどんどん発信しようではないか。SNSの良い面、悪い面の両方を熟知していれば、それに惑わされることもないだろう。他人のそれを観て幸福感を損なうのであれば、相手の自慢話を上回るような自慢のネタを探しに、風の吹く海へ行こうぜ。きっとそこには、セーラーのための素敵なハッピーが待っている。■
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