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アラフォー帆走生活(KAZI連載)
『 記録 』 August,2016 text by Koji Ida
イチロー選手はスゴイですな。 プロ野球の日米通算安打数で世界記録を樹立するまで、テレビや新聞は毎日のようにカウントダウンのニュースを流し続け、世間の注目を集めておりました。この原稿が書店に並ぶ頃には、大リーグ通算3000本安打も達成していることでしょう。いやぁ、本当にスゴイ。その大記録もさることながら、40歳をゆうに過ぎても、あんなに軽やかに打って走ることができるなんて。まったく、同じアラフォー世代とは思えません。イチロー選手の活躍を映像で観るたびに、自分の醜いビール腹が恥ずかしくなってしまいます。
えっと、そんな僕の愚痴や妬みは置いといて、ひとつ感心するのは、人気スポーツと呼ばれるものには、それにまつわる多種多様な「記録」があるということ。
今回のイチロー選手の通算安打数も、その結果をずっと過去から集計している人間がいるからこそ、周囲が大記録だと知るわけです。ベースボールに限らず、どこかの誰かが調べてくれた様々な数字と照らし合わせることによって、ファンたちがより面白く、そのスポーツを観戦できるのですな。
視点を逆にとらえれば、記録されるレコードの多様性と継続性が、その競技スポーツの成熟度を表していると言えるでしょう。我々のセーリング競技も、もっとこの「記録」にこだわってみると、ヨットレースがより興味深くなり、新しいファンを増やせるかもしれません。いまでも世界一周など長距離航海のスピード記録や、フォイリングボートでの最高速度記録がありますが、僕たちの日常的なレースシーンでも、いろんな数字に着目してみてはいかがでしょうか。
たとえば地元のキールボートのクラブレースでは、年間ポイントのスコアを競うだけでなく、トップフィニッシュの数や連続出場回数をカウントしてみたり。あと、どのチームが最も年間シリーズの合計帆走時間が長かったのか?(→成績が悪くても、最も長くセーリングを楽しんだチームはどこか?)、なんて記録も面白いですよね。総合優勝以外に、そんなユニークな記録たちにも賞を設けたら、クラブレースも大いに盛り上がるのではないでしょうか。
ディンギーの全日本インカレ団体戦なんて、記録のネタの宝庫です。優勝回数や連続出場回数などは当たり前すぎて興味なし。僕のような捻くれ者が知りたいのは、以下のような記録です。
歴代で、どの大学が最終レースの逆転負けで優勝を逃した回数が多いか?(→日本一運の悪い大学ヨット部はどこか?)。
どの大学が最もリコールでの失格回数が多いのか?(→日本一慌てん坊の大学ヨット部はどこか?)。
どの大学が最も他校へ抗議を出しているか?(→日本一性格の悪い大学ヨット部はどこか?)。
逆に、どの大学が最も他校から抗議を出されているのか?(→日本一嫌われ者の大学ヨット部はどこか?)。
きっと、これらの記録の中の1つか2つは、自分の母校がタイトルを保持しているような気がします。ああ、知りたい。考えていたら、本当に知りたくなってきました。どなたか過去のレース結果をさかのぼって調べてくれませんか。我ら野次馬セーリングファンにとっては、イチロー選手の安打数などより、はるかに興味深い記録ですから。■
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