|
Fullhike style of J-Snipe |
|
|
index cover | sailors file | race report |column| about this page |
|
|
[column] 鷸が跳ぶ |
|
|
019 地球の裏からブエノス・ディアースその参「裏側での過ごし方」text by Koji Ida
|
|
|
今回訪れたプンタ・デル・エステでは、スナイプだけでなく様々な種目の国際大会が数多く開催されています。きっとまたいつか、この海で行なわれるセーリング・イベントに出場するため、東の岬を訪れる日本のセーラーがいるはずです。地球の裏には、日本とはまったく違う文化と習慣があります。次に訪れる彼らの参考になるように、この経験を書き残しておきたいと思います。
成田からエコノミーでシカゴ、マイアミを乗り継いでモンテビデオまで、約30時間のフライトを強いられた今回のプンタ遠征。いろいろな出来事がありました。
筆者たちは、安部・山近ペア、近藤・窪田ペアと同じフライトで成田を出発。太平洋を乗り越えて、やっと極寒のシカゴについたと思ったら、乗り継ぐ便の出発が3時間遅れ。次のマイアミでのトランジットは1時間しかないので、どう考えても間に合うわけがありません。航空会社のお姉さんに相談して、とりあえずマイアミまで行って、そこで一泊し、翌日の同じ便に乗ることになりました。南米がレースシーズンということは、経由する北米はまさしく冬本番。雪などの気象状況の影響で、乗り継ぎの飛行機が多少遅れることは考慮しておかなければいけません。
【!】ワンポイント・アドバイス フライトスケジュールは、乗り継ぎに余裕を持たせて計画しましょう!
しかしながら、なんでも前向きに考える筆者たち。航空会社の準備してくれたホテルはナカナカよかったので、ぐっすり眠って体調抜群!「時差ボケ対策に丁度よかったね!まるで北京五輪の選手が日本で事前調整するようなもの!!」ってな感じで、マイアミ観光もできるし非常にトクした気分。
まずは2年前に西半球選手権が行なわれたココナッツグローブ・ヨットクラブにタクシーで移動。その大会に出場した安部・山近ペアの思い出話を右から左へ聞き流しながら、ウエスト・マリンや街のショッピング・モールでお買い物。そのあとにタクシーでマイアミ・ビーチまで移動して、どこまでも続く白い砂浜を、これから始まるウルグアイでの戦いを思い浮かべて歩き続ける。次の飛行機の出発は23時なので、どっぷり一日観光させていただきました。
【!】ワンポイント・アドバイス マイアミなど、トップレスのお姉さんがいるビーチを歩く際には、目線を気付かれないようサングラスを準備しておこう!
そんなこんなで、予定より一日遅れでモンテビデオに到着しました。空港を出て、いきなり怪しいタクシーに連れ込まれてプンタ・デル・エステへ出発。約2時間強の道のりで、料金は200米ドルでしたので、「6人で割るし、料金はそんなに高くないかな」と思い、そのまま乗っていきました。あとから調べてみると、長距離バスに乗れば1人につき約5ドルでプンタ・デル・エステまで行けたんです。でも、ウルグアイに入国したその日にそんなこと分からないし・・・。まあ、仕方ない失敗でしたね。
首都モンテビデオ⇔プンタ・デル・エステ間で長距離バスが運行されています。COT社の場合、料金は133ウルグアイ・ペソで、日本円にすると¥500〜600くらい。45〜60分間隔で運行されており、全席指定になっています。バスターミナルの売り場でチケットを購入すると、チケットに出発時間、号車、席番号などが記載されています。今回の遠征中はいつも席が余っていましたが、2〜3月のハイシーズンは満席の場合もあるかもしれません。乗る便が決まっているのなら、早めにチケットを購入しておくほうがいいかもしれません。
カラスコ国際空港からは、COT社のプンタ・デル・エステ行きの直行バスに乗りましょう。同じプンタ・デル・エステ行きでも、途中のミネアポリスという街を経由するバスもあるのでご注意してください。まあ間違っても、最終到着地は一緒ですけどね。長距離バスに乗ったら、約2時間走ったあとにモルドバ(プンタ・デル・エステの北側のダウンタウン)を経由して、最後に到着するのがプンタ・デル・エステのバスターミナルです。そのバスターミナルにタクシー乗り場もあるので、ホテルまではタクシーに乗り換えましょう。
プンタ・デル・エステのタクシー運転手さんは良心的です。お客さんは、ひとりであれば助手席に乗ります。複数人数で乗る場合でも、後部座席は運転席とクリアボードで仕切られているので、助手席に座った人間が支払いをすることになります。基本的にチップは必要ありませんし、おつりもキチンとくれます。でも、スーツケースなど重たい荷物を運んでもらう等のサービスをしてもらったら、少しでいいのでチップを渡してあげると、とても喜んでくれます。また、首都モンテビデオのバスターミナルなどでは、タクシーのドアを開けてくれるボーイがいて、乗り降りの際には彼らにコイン程度のチップを渡すのが習慣みたいです。
ウルグアイの通貨は「ウルグアイ・ペソ」ですが、米ドルやアルゼンチン・ペソ、ブラジルのレアルが殆どの店で使用することができます。ただ、街中を巡回している市バスではウルグアイ・ペソしか使えません(一律13.5ペソ)。バスもタクシーもスーパーでも、おつりはくれますが小数点以下(センターボ)は切捨てられるみたいです。ウルグアイ・ペソは日本で両替できないので、現金が必要な場合は最小限を米ドルに両替しておき、なるべくクレジットカードを利用することでやりくりしましょう。街中やヨットハーバーの近くにも両替所があるので、あわててペソに両替する必要はありません。クレジットカードで支払う場合には、お店によってパスポートの掲示を求められることがありますので、常に携帯しておくほうがいいと思います。現地のひとは、パスポートのことを「ドキュメント」って呼びますので、ご注意ください。
というわけで、空港からプンタ・デル・エステまでの道のりですが、空港付近はあまりに荒廃していますし、そこを過ぎるとパンパが広がり何もありません。約30時間のフライトのあとですので、疲れもあり「なんでこんなところに来てしまったんだろう・・・」と、不安と後悔が襲ってきます。でも2時間我慢すれば、すてきなビーチが見えてくるので、気持ちをしっかり持って頑張ってください。
|
シカゴでの次ぎの飛行機の出発が遅れ、足止めです。 長時間のフライトで、身もココロもボロボロ。
マイアミビーチで、はしゃぐ安部選手。
やっとモンテビデオに到着しました。
日本チームの多くが宿泊したホテル「アトランティコ」。筆者の 学生時代の下宿に比べれば、どんな安宿でも高級リゾートです。
メニューの読み方さえ分かれば、食事も快適です。 分かるまでに相当の日数と失敗が必要でしたが・・・。
ハーバーのスロープには、シーライオンとオットセイが。 |
|
そんな想いで、やっとのこさ到着したホテル「アトランティコ」。岬の北側には高級そうな高層ホテル群が立ち並んでいますが、筆者たちが宿泊したのはそのエリアを通過した岬の先っぽに近い低層ホテル街。大会側が格安料金で紹介してくれたツインの部屋は、そのスペースと設備を最小限に抑えられ、シャワーの水圧さえも最低レベル。備え付けのテレビは2チャンネルしか映りません。二人で一泊55米ドル(朝食つき)という料金なので、その価格から想像できる快適さです。そんな居住空間でも、2週間も住めば過ごしやすく思えてくるのが人間の不思議なところですね。
ホテルでチップが必要かはよく分かりませんでしたが、筆者の場合は毎朝の出発前に枕の下へ10ペソくらい入れておきました。ちなみにレストランでは料金の10%くらいのチップを足して支払うのが習慣みたいです。ホテルでの朝食は数種類のパン、ハム、チーズに飲み物がコーヒー、ジュース、ミルクとフルーツが出るくらいの簡単なものでした。その朝食の中で、パンに塗るキャラメルソースが出てくるのですが、これがウルグアイやアルゼンチンの特産品「ドルチェ・デ・レチェ」。ハーゲンダッツ・アイスのフレーバーにも加えられたこのドルチェ・デ・レチェは、本当に美味しい!とっても甘いのですが、そんなにしつこくないのです。どこのスーパーでも購入できるので、ぜひお土産に買って帰りましょう。
今回泊まったホテルでは、頼んだら電子レンジを準備してくれましたし、朝食時にお湯もお願いできたので、日本からレトルト食品やお味噌汁のパックなどを持ち込んでもOKです。また、筆者は海外で使える旅行用のポータブルコンロを持っていきましたので、部屋でお湯を沸かしたり、レトルトカレーやサトウのごはんを暖めることができました。北米やヨーロッパのホテルなら、簡単なキッチンがついている場合が多いので不要かと思いますが、南米の安宿に泊まる場合は、これがあるとかなり便利です。
◇トラベルクッカー(三洋電機ホームページ) http://www.e-life-sanyo.com/products/ec/EC-TR4AV_W/index.html
渡航前にホテルへメールして、部屋にどんな設備があるか確認しておくと、持っていくものも準備しやすいですよね。最近ではエキサイトなどの翻訳サイトもあるので、英語でメールするのも簡単です。
◇エキサイト翻訳サイト http://www.excite.co.jp/world/
ハーバーやホテルから歩いていける範囲にスーパーがあるので、そこで食材や生活用品を仕入れることが可能です。ミネラルウォーターは普通の水(シンガス)と炭酸入り(コンガス)があるので、間違えないよう気をつけましょう。ペットボトルの飲料は、水もジュースもコカコーラも、なぜか微妙に量が違います。いやっ、微妙じゃなく結構な差があります。500mlのボトルで、少ないものと多いもので50mlくらい差があるのではないでしょうか。南米の大らかな文化をここでも感じ取ることができます。
昼食と夕食は、基本的に外食でした。トラベルクッカーだけでは、自炊するには少し戦力不足でしたので。ウルグアイの食文化については、また別のページでご紹介します。
洗濯については、ホテルのフロントにお願いすれば、有料で対応してくれます。朝、ハーバーへ行く前に出しておけば、帰ってきたら出来上がっています。ドラム乾燥機でガンガン乾かしているみたいなので、ワンサイズ小さくなってしまうことをご了承ください。量の大小はあまり関係なく、一回10ドルくらいです。
ヨットレースが目的で遠征する場合、そこでの滞在期間はかなり長いものになります。言葉の通じない不慣れな土地での生活は、最初は元気にいろいろトライしていても、だんだん疲れてやる気を失い、最後は外出するのも嫌になってしまいます。 |
オレンジを基調にした漁船はカラフルで、どことなくオシャレ。
世界のどこに行っても、必ず釣りをしたがる人がいます・・・。
街角の落書きもユニークです。絶世の美女も、 戦わなければ生きていけない土地なのでしょうか。
走る車は、なぜか殆どがリアウィンドの真ん中に “リーボック”のステッカーを貼っています。 |
|
そうなってしまっては、折角の海外遠征も台無しです。でも、下記のものを携帯して活用すれば、逆に現地の人たちとのコミュニケーションのコツを掴んで、有意義な遠征にすることができます。
・地球の歩き方 ・現地公用語のポケット旅行会話集 ・現地公用語のポケット辞書 ・メモ帳&ペン
皆さんご存知、旅人のバイブル「地球の歩き方」ですが、プンタ・デル・エステの紹介はアルゼンチン・チリ版に2〜3ページしか掲載されていません。それゆえに今回の遠征で持参しているのは筆者だけでした。でも、この本に記載されているのは国や街の紹介だけでなく、大使館やクレジットカード会社などの緊急連絡先、レストランのメニューの読み方、トラブルの対処法、入国申請書などの書き方、簡単な会話集や単語などなど、いろんなことが集約されています。多少重くてカサ張っても、持っていれば何かと便利で安心ですので、ぜひとも御準備ください。行く場所と関係ないところを読んでみるのも、なにかと勉強になります。
辞書は自分で引くだけでなく、相手に引いてもらってもいいですし、会話集のフレーズを指差すだけで自分の意志を伝えることもできます。
ウルグアイでは、スペイン語しか通じない場合が多いので、簡単な買い物でも値段がいくらなのかが口頭では分かりません。こういったときのために、小さいメモ帳を持っておけば、そこに値段を書いてもらうこともできます。数字は万国共通なので。
【!】ワンポイント・アドバイス まずは「ごめんなさい、スペイン語が話せません」という言葉を覚えましょう。スペイン語では「コンペルミッソ、ノーエンティエンド エスパニョール」と言います。通じないのに相手にたくさん喋ってもらうのは失礼ですからね。これを最初に伝えれば、相手は簡単な英語などで話してくれます。
コミュニケーションについては、英語やジェスチャーでゴリ押しするよりも、できるだけ現地の公用語を使う努力をしてみてください。もしもアナタが日本で外国人観光客に道を尋ねられた場合、英語で聞いてくる人より、カタコトでも日本語で喋ろうとしてくる人の方が、親近感が沸いて親切に応えたくなりますよね。自分たちが海外に行く場合もきっと同じです。それに、その土地の言葉で気持ちが通じたら、結構うれしいんですよ。筆者はホテルの人にいつもスペイン語で話そうと試みていたら、最終日のチェックアウトのときに「ワタシのナマエは、ヒラルドです〜、ゴカゾクにヨロシク、オツタエクダサイ」と日本語を勉強して話してくれたんです。これはかなり感動でしたね。
さあ、長い遠征が終わって帰国の途につきます。ホテルからバスターミナルまではタクシーで移動し、そこから空港までは、来るときと同じCOT社の長距離バスに乗りましょう。モンテビデオ行きの直行便に乗ればいいのですが、ここで注意しなければならないのは、乗るときに運転手さんもしくは車掌さんに、「カラスコ国際空港へ行きたい」としっかり伝えておかないと、空港で止まってくれない場合があります。最後にポカしないように、気をつけてください。
そんなこんなで、長々と読んでくれました皆様、お疲れさまでした。それではプンタ・デル・エステへ 行ってらっさーい!■
【!】ワンポイント・アドバイス ヨットレースではなく、観光や新婚旅行を目的にウルグアイへ行ってはいけません。とっても遠いので。
|
で、こんな車もあります。
“ウルグアイ・ラウンド”が開催されたホテル「コンラッド」
岬の東の浜には巨大な指の像が・・・。プンタの名所です。
岬のなかにある灯台も、プンタの名所のひとつ。
|
|
岬の西に車で少し足を伸ばせば、聖家族教会みたいな 建造物があります。ここも観光地のひとつ。
天気がよければ、ビーチをひとりで散歩するのも乙なもの。 プンタの海岸を、サザンのナンバー“真夏の果実”を歌いながら 歩いた日本人は、おそらく筆者だけ。 |
岬の先の方は高級別荘地。散歩して見ているだけで、 オシャレな空間です。写真はある家のヨット型の風見鶏。
さあ、あなたもプンタ・デル・エステへ行きたくなったでしょ!
|
|
|
|
|
|
|
|
index cover | sailors file | race report |column| about this page |
|
|
style of J-Snipe Fullhike |
|